平成12年度排出ガス規制とは？分かりやすく解説
車を知りたい
先生、「平成12年度排出ガス規制」って、何だか難しそうです。簡単に言うとどういう規制なんですか？
自動車研究家
そうだね。「平成12年度排出ガス規制」は、簡単に言うと、自動車から出る排気ガスに含まれる有害物質を減らすための規制だよ。2000年から段階的に実施されたんだ。
車を知りたい
なるほど。どうしてこの規制ができたんですか？
自動車研究家
当時、大気汚染が深刻になってきていたんだ。そこで、車をよりクリーンにするために、排気ガスに含まれる有害物質を減らす必要があったんだよ。
平成12年度排出ガス規制とは。
「平成12年度排出ガス規制」とは、2000年10月以降、ガソリン車とLPG車を対象に段階的に導入された排出ガス規制のことです。 これは、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物などの排出ガス基準を強化したもので、「ポスト53規制」とも呼ばれています。特に乗用車については、1978年の排出ガス規制強化以来、20年以上もの間、規制の見直しが行われていませんでした。しかし、大気汚染問題の深刻化に伴い、乗用車とトラックの排出ガス基準が見直され、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物の排出量を約70％削減する新たな基準が導入されました。さらに、長距離耐久走行要件やガソリン車のエバポ規制の強化、車載式故障診断装置(OBD)の装備義務化など、さまざまな保安基準の改正も行われました。
自動車排出ガス問題の深刻化
高度経済成長期を経て、自動車は人々の生活にとって欠かせないものとなっていきました。しかしその一方で、自動車の排気ガスによる大気汚染が深刻な社会問題として浮上しました。特に、窒素酸化物（NOx）や粒子状物質（PM）といった有害物質による健康被害が懸念され、ぜんそくなどの呼吸器疾患を引き起こす原因の一つとして、自動車排出ガスが注目されるようになりました。
平成12年度排出ガス規制の概要
平成12年度排出ガス規制は、自動車から排出される窒素酸化物（NOx）や粒子状物質（PM）などの有害物質を削減するため、2000年（平成12年）に導入された規制です。この規制は、それまでの規制値を大幅に強化し、自動車メーカーに対し、よりクリーンなエンジンの開発や排ガス浄化技術の向上を迫るものでした。
この規制の導入により、国内の大気環境は大きく改善しました。特に、窒素酸化物や粒子状物質による大気汚染が深刻化していた都市部において、その効果は顕著に現れました。
ポスト53規制：20年ぶりの大改革
平成12年排出ガス規制、通称「ポスト53規制」は、その名の通り2000年（平成12年）に導入された自動車排出ガス規制です。この規制は、約20年ぶりに実施された大規模な規制強化として、当時大きな注目を集めました。従来の規制よりも、窒素酸化物（NOx）や粒子状物質（PM）の大幅な排出削減を目標としており、自動車メーカーは技術革新を迫られることとなりました。
規制強化の内容：CO、HC、NOxの大幅削減
平成12年度排出ガス規制では、自動車から排出される有害物質の排出量を大幅に削減することが求められました。特に、一酸化炭素（CO）、炭化水素（HC）、窒素酸化物（NOx）の3つが主な対象となりました。これらの物質は、大気汚染や酸性雨、地球温暖化などの環境問題を引き起こす原因物質として知られています。
この規制では、従来の規制値と比べて、COは約半分、HCは約3分の2、NOxは約4分の1にまで削減することが求められました。これは、当時の自動車技術にとって非常に厳しい基準であり、自動車メーカー各社は、排出ガス浄化技術の開発やエンジンの燃焼効率向上など、様々な対策を講じる必要に迫られました。
環境への影響と未来への展望
平成12年度排出ガス規制は、自動車からの排出ガスによる大気汚染を抑制し、環境改善を目指すという大きな目標を掲げて制定されました。そして、実際にその後の大気環境改善に一定の効果を上げたとされています。しかし、自動車の増加や走行距離の増加といった要因もあり、排出ガスによる環境問題が完全に解決したわけではありません。
今後は、より厳しい排出ガス規制の導入や、電気自動車、燃料電池車といった次世代自動車の普及促進など、更なる技術革新と取り組みが求められます。私たちの健康と美しい地球を守るため、自動車社会全体で環境問題に取り組んでいく必要があります。