静粛性UP!直動式ハイドロバルブリフターとは?

静粛性UP!直動式ハイドロバルブリフターとは?

車を知りたい

先生、「直動式ハイドロリックバルブリフター」って何か難しそうなんですが、もう少し分かりやすく説明してもらえませんか?

自動車研究家

そうだね。簡単に言うと、エンジンのバルブを動かす部品で、油圧を使ってバルブとカムの隙間を自動的に調整してくれるんだよ。

車を知りたい

油圧で自動調整してくれるんですか?それだと、どんなメリットがあるんですか?

自動車研究家

いい質問だね! 自動調整してくれることで、バルブ音が静かになったり、エンジンの性能が安定したりするんだ。 ただ、少し重くなってしまうので、レース用の車のような超高速エンジンには向いていないという欠点もあるんだよ。

直動式ハイドロリックバルブリフターとは。

「直動式ハイドロリックバルブリフター」とは、カムシャフトが直接バルブを駆動するタイプのエンジンに使われる部品で、自動的にバルブとの隙間を調整する機能があります。

この部品の中には小さな油圧ピストンが入っており、エンジンのオイル経路から圧力が加えられることでピストンが押し出され、カムとバルブの隙間をゼロに保ちます。

この機構のおかげで、バルブの開閉時の音が静かになるというメリットがあります。しかし、部品自体が重くなってしまうため、回転数を大きく変化させるような高回転型のエンジンには向いていません。

エンジン音を左右するバルブクリアランスとは?

エンジン音を左右するバルブクリアランスとは?

車を走らせる心臓部、エンジン。その中には、吸排気バルブと呼ばれる、まるで肺のように空気の出し入れを行う重要な部品が存在します。このバルブを動かすカムシャフトとの間に適切な隙間(バルブクリアランス)を設けることが、エンジンのパフォーマンスと静粛性を保つ上で非常に重要になります。

バルブクリアランスを自動調整!ハイドロリックバルブリフターの仕組み

バルブクリアランスを自動調整!ハイドロリックバルブリフターの仕組み

エンジン内部で重要な役割を担うバルブ機構。その中でも、ハイドロリックバルブリフターは、バルブクリアランスを自動調整することで、エンジンの静粛性や燃費向上に貢献しています。

従来の機械式バルブ機構では、熱膨張によるクリアランスの変化を調整するために、定期的なバルブクリアランスの調整が必要でした。しかし、ハイドロリックバルブリフターは、油圧を利用して自動的にクリアランスを調整するため、面倒な調整作業が不要になります。

ハイドロリックバルブリフターの内部には、プランジャーと呼ばれる部品と、オイルを供給する通路があります。エンジンが始動すると、オイルがこの通路を通ってプランジャーを押し上げます。そして、プランジャーがバルブステムとロッカーアームの間の隙間を埋め、最適なバルブクリアランスを維持するのです。

直動式ハイドロバルブリフターのメリット・デメリット

直動式ハイドロバルブリフターのメリット・デメリット

– メリット

直動式ハイドロバルブリフターは、従来のロッカーアーム式に比べて、バルブ動作の精度と静粛性に優れています。
油圧によってバルブクリアランスを自動調整するため、定期的な調整が不要になることも大きなメリットです。
これにより、エンジンノイズの低減燃費の向上メンテナンス性の向上といった効果が期待できます。

– デメリット

一方で、直動式は構造が複雑になるため、製造コストが高くなる傾向があります。
また、高回転時に油圧制御が追いつかなくなる場合があり、高出力エンジンへの対応は難しいとされています。

直動式ハイドロバルブリフターが使われている車種は?

直動式ハイドロバルブリフターが使われている車種は?

直動式ハイドロバルブリフターは、主に高級車やスポーツカーなど、高性能エンジンを搭載した車種に多く採用されています。具体的には、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、レクサスなどの高級車ブランドや、日産GT-R、ホンダNSXなどのスポーツカーで見られます。これらの車種では、エンジンの高回転化や高出力化に伴い、バルブ周りの精密な制御が求められるため、直動式ハイドロバルブリフターが有効な手段となるのです。 ただし、近年では、燃費向上や環境性能への要求が高まっていることから、軽自動車やコンパクトカーなど、幅広い車種にも採用が進んでいます。

今後の展望:より静かで高性能なエンジンに向けて

今後の展望:より静かで高性能なエンジンに向けて

直動式ハイドロバルブリフターは、従来のエンジン設計の常識を覆し、静粛性と性能を両立させる可能性を秘めた技術として注目されています。そのシンプルな構造と高い耐久性から、今後はより多くの自動車メーカーが採用していくことが予想されます。

特に、ハイブリッドカーや電気自動車など、静粛性が求められる次世代自動車においては、直動式ハイドロバルブリフターのメリットが最大限に活かされるでしょう。

さらに、バルブリフト量やタイミングをより精密に制御する技術と組み合わせることで、燃費の向上や排出ガスの削減にも貢献することが期待されています。直動式ハイドロバルブリフターは、これからのエンジン開発において、重要な役割を担っていくことは間違いないでしょう。

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