機械式スーパーチャージャー：仕組みと魅力
車を知りたい
先生、機械式スーパーチャージャーって、ターボチャージャーと何が違うんですか？
自動車研究家
良い質問だね！どちらもエンジンに多くの空気を送り込むための装置だけど、動力の得方が違うんだ。ターボチャージャーは排気ガスの力でタービンを回して圧縮機を動かすのに対し、機械式スーパーチャージャーはエンジンのクランクシャフトから動力を得て圧縮機を動かすんだ。
車を知りたい
なるほど。じゃあ、機械式スーパーチャージャーはエンジンの力を使うから、ターボチャージャーより燃費が悪くなるんですか？
自動車研究家
その通り！機械式スーパーチャージャーは常にエンジンの力を一部使って動いているから、ターボチャージャーと比べると燃費は悪くなる傾向があるね。だけど、ターボラグがないから、アクセルを踏んですぐに加速したい時に有利なんだ。
機械式スーパーチャージャーとは。
自動車用語で「機械式スーパーチャージャー」とは、エンジンに供給する空気を、周囲の気圧よりも高めて送り込む過給機の一種です。過給機は、加圧する動力の得方によって、ターボチャージャー、機械式過給機、プレッシャーウェーブスーパーチャージャー(PWS)の3種類に大きく分けられます。機械式過給機は、エンジンのクランクシャフトの動力を使ってコンプレッサーを回転させ、空気を圧縮して送り込みます。駆動させるために動力のロスは発生しますが、ターボチャージャーのように作動が遅れてしまう現象（ターボラグ）がありません。機械式過給機は、メカニカルスーパーチャージャー、あるいは単にスーパーチャージャーと呼ばれることもあり、圧縮機の構造によって、遠心式と容積式の2つに分類されます。
過給機の種類と特徴
エンジン出力向上のため、現代の自動車において重要な役割を担う過給機。その中でも機械式スーパーチャージャーは、エンジン出力軸からベルトを介して駆動力を得るタイプの過給機です。
機械式スーパーチャージャーは、ターボチャージャーと比較して、アクセル操作へのレスポンスが良く、低回転域から力強い加速を実現できる点が特徴です。これは、ターボチャージャーのように排気ガスの勢いを利用するのではなく、エンジン回転とダイレクトに連動して過給を行うためです。
しかし、高回転域でのパワーアップ効果はターボチャージャーに劣る点や、エンジン出力の一部を消費するため燃費性能が低下する点などがデメリットとして挙げられます。
機械式スーパーチャージャーは、その特徴から、瞬発力や力強い加速感が求められるスポーツカーや、低回転域からのトルクが重要な大型車などに採用されることが多いです。
機械式スーパーチャージャーの仕組み
機械式スーパーチャージャーは、エンジンの出力向上を狙い、その名の通り機械的な駆動によって空気をエンジン内部に圧送するシステムです。 エンジンの回転力を利用してベルトやチェーンを介し、スーパーチャージャー本体のコンプレッサーを直接回転させるのが特徴です。このシンプルな機構により、アクセル操作にリニアに反応し、低回転域から力強い加速を実現します。
ターボラグがない加速性能
機械式スーパーチャージャーは、その構造上、エンジン回転数と直結して過給圧が発生します。 つまり、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間から、ターボラグを感じさせないダイレクトな加速力を得られる のが最大の特徴です。ターボチャージャーのように、排気ガスの勢いが強くなるのを待つ必要がないため、低回転域から力強いトルクを生み出し、スムーズな加速を実現します。 信号待ちからのスタートダッシュや、追い越し加速時など、瞬時にパワーを必要とする場面で、この「ターボラグがない」という点は大きなメリット となります。
遠心式と容積式の違い
機械式スーパーチャージャーには、大きく分けて「遠心式」と「容積式」の二つの方式が存在します。それぞれの仕組みと特徴の違いを理解することで、車の特性や自分の driving style に合ったスーパーチャージャーを選ぶことが重要になります。
遠心式スーパーチャージャーは、タービンを高速回転させて空気を圧縮し、エンジンに送り込む方式です。タービンはベルトでエンジンのクランクシャフトと接続されており、エンジンの回転数に応じて回転数が変化します。高回転になるほど過給圧が高まるため、高回転域でのパワーアップに適しています。一方、低回転域では過給圧が低いため、ターボラグと呼ばれるタイムラグが生じやすいという側面も持ち合わせています。
対して、容積式スーパーチャージャーは、ギアやスクリューなどを用いて、エンジンの力で直接空気を圧縮して送り込む方式です。エンジンの回転数と過給圧が比例するため、低回転域から力強いトルクを発生させることが可能です。アクセル操作に対するレスポンスも良く、リニアな加速感を味わえます。しかし、高回転域では効率が低下する傾向があり、遠心式に比べると、構造上、どうしても大型になってしまうというデメリットもあります。
機械式スーパーチャージャーのメリット・デメリット
– 機械式スーパーチャージャーのメリット・デメリット
機械式スーパーチャージャーは、その特性上、メリットとデメリットがはっきりと分かれています。
-# メリット
最も大きなメリットは、アクセル操作に対するレスポンスの良さです。ターボチャージャーのように排気ガスの圧力を利用しないため、アクセルを踏んだ瞬間からエンジンの回転数に応じて過給が始まり、リニアでパワフルな加速を実現します。
また、機械的な構造であるため、ターボチャージャーよりも信頼性が高いという点もメリットとして挙げられます。
-# デメリット
一方で、デメリットとしては、燃費が悪化する点が挙げられます。エンジンパワーの一部を使ってスーパーチャージャーを駆動するため、どうしても燃費性能は犠牲になってしまいます。
また、ターボチャージャーと比較して、高回転域でのパワーアップ効果が低い点もデメリットと言えるでしょう。
さらに、機械的な駆動音や振動が発生するため、静粛性や快適性を重視する場合は注意が必要です。
このように、機械式スーパーチャージャーはメリットとデメリットを理解した上で、自身の運転スタイルや求める性能に合致しているかを判断することが重要です。