エンジンの血液通路!オイルギャラリーを解説
車を知りたい
先生、「オイルギャラリー」って、エンジンの中にあるって聞いたんですけど、どんなものですか?
自動車研究家
オイルギャラリーは、エンジンの心臓部であるシリンダーブロックの中にある、オイルの通り道のことだよ。人間で言うと血管のようなものをイメージするといいね。
車を知りたい
血管みたいにオイルが流れているんですか?
自動車研究家
そうだよ。オイルポンプで圧力をかけたオイルが、このオイルギャラリーを通ってエンジン全体に送られ、各部を潤滑したり、冷却したりしているんだ。だから、オイルギャラリーはエンジンにとってとても重要な部分なんだよ。
オイルギャラリーとは。
「オイルギャラリー」とは、自動車のエンジン内部において、オイルポンプから送り出されたオイルが各部に供給されるための通路のことです。ドリルでシリンダーブロックに直接彫り込まれたこの通路は、主要な軸受けやバルブ機構などに繋がっています。特に、オイルポンプから直接繋がる太い通路は「メインオイルギャラリー」と呼ばれ、ここから枝分かれしたオイルがエンジン全体に潤滑をもたらします。
オイルギャラリーとは?
エンジン内部には、複雑に張り巡らされたオイルの通り道が存在します。その重要なオイル通路こそが、「オイルギャラリー」と呼ばれる部分です。人間でいう血管のように、エンジンにとって無くてはならないオイルギャラリーについて、詳しく解説していきます。
オイルギャラリーの役割と重要性
エンジン内部の潤滑や冷却、洗浄、防錆などを担うエンジンオイル。そのエンジンオイルをエンジン各部に送り届ける重要な役割を担っているのが「オイルギャラリー」です。人間でいう血管のようなもので、オイルギャラリーが正常に機能しなければ、エンジンはたちまち焼き付いてしまいます。
オイルギャラリーは、エンジンブロックやシリンダーヘッドに設けられたオイルの通り道です。クランクシャフトやカムシャフト、バルブ機構、ピストンなど、エンジン内部の重要な摺動部にオイルを供給し、摩擦や摩耗を低減します。また、オイルの循環によってエンジン内部の熱を奪い、冷却する役割も担っています。
オイルギャラリーは、単なるオイルの通り道ではなく、エンジンの性能と寿命を左右する重要な役割を担っています。 オイルギャラリーが詰まったり、オイル漏れを起こすと、エンジンオイルが正常に循環しなくなり、エンジンに深刻なダメージを与えてしまいます。そのため、日頃からオイルギャラリーを清潔に保ち、オイル漏れがないか点検することが大切です。
メインオイルギャラリーと枝分かれ
エンジン内部には、まるで人体における血管のように、オイルを循環させるための通路が存在します。これが「オイルギャラリー」と呼ばれるものです。オイルギャラリーは、大きく分けて「メインオイルギャラリー」と、そこから枝分かれした「ブランチオイルギャラリー」の二つで構成されています。
メインオイルギャラリーは、クランクシャフトのようにエンジン底部に位置し、オイルポンプから送られてきたオイルを最初に受け取る、いわば「オイルの大動脈」です。そして、このメインオイルギャラリーから、エンジン各部へとオイルを送り届けるのが、枝分かれしたブランチオイルギャラリーの役割です。ブランチオイルギャラリーは、クランクシャフトやカムシャフトの軸受け、バルブ機構など、エンジン内部の様々な部品へとオイルを供給します。
オイルギャラリーの構造と加工
– オイルギャラリーの構造と加工
エンジン内部を流れるオイルの通り道、オイルギャラリー。その構造は、エンジンブロックの設計や加工方法によって大きく異なります。 大きく分けて、エンジンブロックに直接溝を掘る「削り出し」と、鋳造時にあらかじめ通路を型に組み込む「鋳込み」の2種類があります。
削り出しは、主に高精度が求められるレーシングカーや高級車に採用されています。金属塊から直接溝を掘るため、加工精度が高く、オイルの流れをスムーズにすることができます。しかし、加工コストが高価になるため、大量生産される車には不向きです。
一方、鋳込みは、大量生産される一般的な車に広く採用されています。エンジンブロックを鋳造する際に、オイルギャラリーとなる部分を型に組み込んでおくことで、複雑な形状の通路を一度に作り出すことが可能です。削り出しに比べると加工精度は劣りますが、低コストで製造できることが大きなメリットです。
近年では、両者のメリットを組み合わせた加工方法も開発されています。例えば、主要なオイル通路は削り出しで形成し、細かい通路は鋳込みで形成するといった方法です。このように、オイルギャラリーの構造と加工方法は、常に進化を続けています。
オイルギャラリーのトラブル事例
エンジン内部を流れるオイルの重要な通路であるオイルギャラリー。その構造上、目視で確認することが難しく、トラブルが発生しても気づきにくいという側面があります。しかし、オイルギャラリーで問題が発生すると、エンジン全体に深刻なダメージを与える可能性があります。
例えば、経年劣化やオイル管理不良によってオイルギャラリー内部にスラッジが溜まってしまうことがあります。スラッジが溜まるとオイルの流れが悪くなり、エンジン内部の潤滑や冷却が不十分になります。その結果、エンジン部品の摩耗が進み、最悪の場合は焼き付きを起こしてしまうこともあるのです。
また、オイルフィルターの交換不足もオイルギャラリーのトラブルに繋がります。オイルフィルターはエンジンオイル内の汚れを取り除く役割を果たしますが、交換を怠るとフィルターが目詰まりを起こします。フィルターが目詰まりすると、オイルが正常に循環しなくなり、オイルギャラリーにも負担がかかってしまうのです。
このように、オイルギャラリーのトラブルはエンジンに大きな影響を与えます。日頃から適切なオイル管理を行い、異音やオイル漏れの兆候がないか注意深く観察することが大切です。