自動車の骨格!ラダーフレーム構造を解説
車を知りたい
先生、ラダーフレームの説明で「はしごの足掛けのかたち」って書いてあるんですけど、どういうことですか? はしごって普段あまり見ないからイメージがわかないんです…
自動車研究家
なるほどね。確かに最近はあまり見かけないかもしれないね。ラダーフレームは、縦に通っている2本のサイドメンバーと、それを繋ぐようにいくつも横に渡したクロスメンバーで構成されているんだけど、これがはしごの縦木と横木にそっくりなんだよ。
車を知りたい
あ!言われてみれば、図解を見るとはしごに見えてきました!頑丈そうな構造ですね。
自動車研究家
その通り! ラダーフレームは単純な構造だけど頑丈だから、トラックやバスのように重い荷物を積んだり、悪路を走行する車に向いているんだよ。
ラダーフレームとは。
「ラダーフレーム」とは、トラックやバスに広く採用されているフレーム構造です。その名の通り、はしごの様に左右2本のサイドメンバーを縦に通し、複数のクロスメンバーで横方向に繋いでいます。このシンプルな構造のおかげで、強度計算が容易で実際の強度との誤差も少なく、製造も比較的簡単です。サイドメンバーは大型プレス機で成形されますが、大型トラック用は強度を保ちつつ軽量化のため、前後端の断面形状が絞り込まれているものもあります。一方、小型トラック用は限られたスペースにエンジンやサスペンションなどを配置する必要があるため、曲面を多用した形状のサイドメンバーが多いです。
ラダーフレームとは?
自動車の車体構造は、安全性や走行性能を大きく左右する重要な要素です。その中でも、かつて主流を占めていたのが「ラダーフレーム構造」です。 この構造は、はしご状に組まれた頑丈なフレームを車両の土台とし、その上にエンジンやボディを載せるというシンプルな構造が特徴です。
構造と特徴
ラダーフレーム構造はその名の通り、はしご状に組まれたフレーム構造です。2本の太い縦方向のフレームメンバーと、それらを繋ぐ複数の横方向のクロスメンバーで構成されています。この構造により、高い剛性と強度を確保し、悪路走行や重量物運搬時にも車体の歪みを最小限に抑えることができます。そのため、かつては多くの車種で採用されていましたが、近年では、製造コストや重量、衝突安全性などの観点から、乗用車では主流ではなくなっています。しかし、その頑丈性から、現在でもクロスカントリー車やトラック、バスなど、高い耐久性が求められる車種において多く採用されています。
強度計算のしやすさ
ラダーフレーム構造は、そのシンプルな構造から、強度計算が比較的容易であることも大きなメリットです。これは、設計段階において車両の強度や耐久性を予測しやすく、開発期間の短縮やコスト削減に繋がります。また、荷重のかかり方が予測しやすいため、必要な強度を確保した上で、軽量化設計もしやすいという利点もあります。
大型トラックと小型トラックの違い
大型トラックと小型トラックでは、同じラダーフレーム構造を採用していても、その大きさや構造には違いが見られます。大型トラックは過酷な積載状況や長距離走行に耐える必要があるため、フレームの厚みや幅が大きく、頑丈な構造となっています。また、荷台の長さや積載量に応じて、フレームの長さやサスペンションの取り付け位置が調整されています。一方、小型トラックは、積載量や走行距離が比較的少ないため、大型トラックほどフレームが大きく頑丈ではありません。そのため、軽量化やコスト削減のために、フレームの厚みを薄くしたり、部材を減らしたりする工夫が凝らされています。
ラダーフレームのメリット・デメリット
頑丈さで知られるラダーフレーム構造ですが、メリットばかりではありません。ここでは、ラダーフレームのメリットとデメリットについて解説していきます。
メリットとしてまず挙げられるのは、その強靭性です。はしご状のフレームは、車体にかかる衝撃やねじれを効率的に分散できるため、悪路走行や重量物の積載に優れた性能を発揮します。また、フレームとボディが独立しているため、振動が伝わりにくく、快適な乗り心地を実現できます。さらに、修理や改造のしやすさもメリットの一つです。
一方、デメリットも存在します。ラダーフレームは、モノコック構造と比べて車体が重くなってしまうため、燃費性能が劣る傾向にあります。また、構造上、車高が高くなってしまうため、走行安定性に影響が出ることがあります。さらに、車内空間が狭くなりがちという点もデメリットとして挙げられます。