クルマの天敵「塩害」 その耐久テストとは?

車を知りたい
先生、「塩害耐久」ってなんですか? 車に塩って、なんか変な感じもするんですけど…

自動車研究家
いい質問だね! 実は、冬に道路が凍らないように塩をまくことがあるんだけど、その塩が車に悪影響を与えるんだ。 「塩害耐久」は、車がその塩にどれだけ耐えられるかを調べるテストのことだよ。

車を知りたい
へえー! 塩で車が壊れちゃうんですか? どうしてですか?

自動車研究家
塩には金属を錆びさせる性質があるんだ。だから、車のボディやエンジンなどが錆びてしまうんだよ。 「塩害耐久」テストでは、わざと塩水をかけて錆びにくくする工夫がされているかを調べるんだ。
塩害耐久とは。
「塩害耐久」とは、自動車の耐久性を評価する上で重要な要素の一つです。特に、冬場に道路凍結防止剤として塩が散布される寒冷地では、車体への塩の影響が深刻です。長期間の使用により、車体外板やサスペンション、エンジンなどに錆や腐食が発生し、最悪の場合、穴あきや破損、機能障害を引き起こす可能性があります。これを「塩害」と呼びます。
開発段階では、塩害を短期間で評価するために、様々な試験が行われます。例えば、塩水を噴霧して実際の走行状況を模擬したり、高温多湿や乾燥状態に置くことで、過酷な環境下での耐久性を検証します。また、実際に路上走行を行い、飛石などによるダメージを再現することで、より実践的な評価を行います。
これらの試験を通して、塩害に対する耐久性を総合的に判断します。試験期間は、評価内容や販売地域によって異なり、通常4ヶ月から6ヶ月間かけて行われます。
塩害とは?クルマへの影響を解説

「塩害」という言葉を耳にしたことはありますか?
実は、クルマにとっても塩害は大きな脅威なのです。特に海岸沿いに住んでいる方や、雪の多い地域にお住まいの方は注意が必要です。
この記事では、塩害がクルマに与える影響や、その対策について詳しく解説していきます。
過酷な環境を再現!塩害耐久テストの中身

海岸沿いをドライブすると、潮風がとても気持ち良いですよね。しかし、その潮風こそがクルマにとっての大きな脅威となることをご存知でしょうか?潮風には塩分が含まれており、これが車体に付着すると、錆びの原因となる「塩害」を引き起こします。
塩害からクルマを守るため、メーカーでは過酷な環境を想定した「塩害耐久テスト」を実施しています。このテストでは、クルマを塩水噴霧装置が設置されたテストコースで走行させたり、車体に人工的に塩水を付着させたりして、長期間にわたる塩分の影響を調べます。
テストの内容はメーカーや車種によって異なりますが、一般的には数ヶ月から数年という期間をかけて、錆の発生状況や部品の劣化具合などを細かくチェックします。これらのテスト結果をもとに、防錆処理の強化や、耐食性の高い素材の採用など、クルマの耐久性を向上させるための技術開発が進められています。私たちが安心してクルマに乗り続けられるのも、こうした地道な努力の賜物と言えるでしょう。
塩水噴霧だけじゃない!多様な試験項目

クルマのボディ腐食の大きな原因となる塩害。その耐久性を測るテストには、過酷な環境を再現した様々な試験項目があります。定番とも言えるのが「塩水噴霧試験」です。これは、クルマ全体に塩水を噴霧し、サビの発生具合や腐食の進行度合いを評価するものです。しかし、実際の使用環境では、塩水だけが腐食の原因となるわけではありません。そこで、太陽光による温度変化や降雨、さらには泥水や融雪剤の影響までを考慮した試験が行われています。例えば、試験車両を高温・高湿度の環境下に置く「恒温恒湿試験」、強い紫外線を照射する「促進耐候性試験」、そして泥水や凍結防止剤を浴びせる「走行路面再現試験」などがあります。これらの試験を通して、メーカーはより実用的な防錆対策を施し、クルマの寿命を延ばす努力を続けています。
数ヶ月にも及ぶ過酷なテストの実態

愛車にとって過酷な環境といえば、灼熱の太陽光や凍えるような寒さを想像するかもしれません。しかし、見落とされがちなのが「塩害」です。特に海岸近くにお住まいの方や、冬場に凍結防止剤が撒かれる地域では、車体が知らないうちに錆びていく危険性があります。
では、自動車メーカーはどのように塩害から車を守っているのでしょうか?その秘密は、過酷な環境を人工的に作り出す「塩害耐久テスト」にあります。今回は、数ヶ月にも及ぶそのテスト内容に迫ります。
テストは、塩水噴霧装置が設置された専用の施設で行われます。まず、車体を試験装置内に設置し、高濃度の塩水を霧状にして車体に吹き付け続けます。これは、海岸沿いを走行する状況や、路面に撒かれた凍結防止剤が跳ね上がる状況を再現するためです。
この過酷な環境に、車体を数ヶ月に渡って曝し続けることで、錆の発生しやすい箇所や、部品の劣化状況を徹底的に調べます。そして、そのデータをもとに、防錆処理の強化や、より耐食性の高い素材の開発などが進められるのです。
塩害耐久テストは、目に見える形ですぐに効果が表れるわけではありません。しかし、長年のわたり、私たちの愛車を塩害から守ってきた、重要なテストなのです。
塩害からクルマを守るための対策

愛車を塩害から守るためには、日ごろからの対策が重要です。 まずは、こまめな洗車を心がけましょう。特に、雪道や海沿いを走行した後は、車体の下回りまで丁寧に洗い流すことが大切です。 塩分が付着したまま放置すると、サビの原因となるため注意が必要です。
また、防錆コーティングも有効な手段です。 車体の塗装面にコーティングを施すことで、塩分や水分の浸透を防ぎ、サビの発生を抑制します。 新車購入時だけでなく、定期的なメンテナンスとして行うこともおすすめです。
さらに、保管場所にも気を配りましょう。 屋外駐車の場合、屋根付きの駐車場を選ぶか、カーカバーを使用することで、雨や雪の影響を軽減できます。 また、海に近い場所での駐車は避け、風通しの良い場所を選ぶことが大切です。
